第172話ジェームズは助けてくれない

「いいえ、あのとき目が覚めたら、アンディとノアがもう私のそばにいたの」シャーロットはうつむき、感情で喉を詰まらせた声になった。

「医者に、娘は亡くなったって告げられて、それに――もう全部、手配は済んでいるって。ジェームズは向かっているところで、彼の両親は外で待っている、とも言われたわ。悲しむ暇すらなくて、私はアンディとノアを連れて国外へ出たの」

「落ち着いて暮らせるようになって、ようやく娘のことを考える余裕ができた。でも、そのころの私の記憶は、別におかしく見えなかったのよ」

アレックスは口を挟まず、静かにシャーロットの話を聞いていた。

語り終えると、アレックスがようやく言った。「シャー...

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